Golden gate assembly

Golden gateは多断片連結するときに使用する方法で、TypeIIS制限酵素とT4 Ligaseを用いることでベクターを構築します。クローニングをする人でもあまり行わない連結方法ですが、紹介していきたいと思います。

Method

1.PCRチューブに反応溶液を調製する

Reagent 容量 最終濃度
Fragment 1(insert DNA) すべて等モル量(50-100fmolが理想) -
10x Reaction Buffer - 1x
T4 DNA Ligase 1 µL 100-400U
TypeIIS酵素 1.5 µL 10-20U
DDW(H₂O) Up to 20 µL -

※ベクター、インサートDNAはすべて等モル量入れてください。これ超重要です。なのでDNAの濃度を精密に計測し、正確な量を入れてください。DNAのモル計算はここでできます。

※制限酵素はT4 DNA Ligaseより多めに入れることをお勧めします。

2.サーマルサイクラーにて、37℃で5分→16℃で2分を50サイクルほど繰り返し、最後に80℃で20分加熱し酵素を失活させる

※失活の過程を絶対忘れないこと。これを忘れるとよくわからない産物がいっぱいできます。

3.Golden gate産物をそのままtemplate DNAとして形質転換する

基本的なプロトコルはこんな感じになります。市販のGolden gate Mixみたいなのを使用しても全然OKです。形質転換した後はプラスミド抽出した後にプラスミドをそのまま電気泳動→当たりのプラスミドをを制限酵素処理(3種類くらいで切断するのがおすすめ)してマッピングがあっていれば大丈夫です。

ベクターの構築を工夫する

ミスライゲーションを防ぐためのベクター構築はかなり重要で、使用する制限酵素が目的のインサートDNA以外の部分を切断してしまう設計だと産物にエラーが生じやすくなります。なので、使用する制限酵素とベクターの相性を考えてベクター構築しましょう。

制限酵素名 認識配列 切断配列 末端塩基数 注意点
BsaI 5'-GGTCTC-3' 5'-NNNN↓N-3' 4塩基 AmpR中で切断
BbsI (BpiI) 5'-GAAGAC-3' 5'-NNNN↓N-3' 4塩基 -
BfuAI 5'-ACCTGC-3' 5'-NNNN↓-3' 4塩基 SmR中で切断
BtgzI 5'-GCGATG-3' 5'-NNNN↓N-3' 4塩基 SmR,tetR,lacI,CmR中で切断
BspQI(SapI) 5'-GCTCTTC-3' 5'-NNN↓-3' 3塩基 正確性が高いが汎用性が低い
BsmBI(Esp3I) 5'-CGTCTC-3' 5'-NN↓NNN-3' 4塩基 KanR,CmR中で切断

使用するのであればBsaI,BbsIがおすすめです。

作成日:2025/1/10